4. LED回路

LED(発光ダイオード:Light Emitting Diode)回路とは、LEDを点灯させるための回路で、LEDは電流を流すと発光する半導体素子である。LEDの基本回路は、LEDと電源、抵抗で構成される。電源からLEDに電流を流す際に、抵抗を電流制限用に使用する。抵抗の値は、LEDの定格電流に応じて選択する。
LED回路を構成する際には、次の点に注意する必要がある。
・LEDの定格電流
・抵抗値
・電源電圧
LEDの定格電流は、LEDのデータシートに記載されている。抵抗の値は、LEDの定格電流に応じて選択する。電源の電圧は、LEDの定格電圧よりも高くする。

LEDの基本回路

LEDは、陽極(アノード)と陰極(カソード)を持つ二極性デバイスで、LEDのアノード側は、通常長い端子で表され、カソード側は短い端子で表される。アノードを電源の正極(+)に接続し、カソードを電源の負極(-)に接続する。
基本的なLED回路は、LED自体と電流制限抵抗(または電流制限回路)から構成される。LEDは、通常の動作電圧(順方向電圧)を持っており、この電圧を超えると正常に動作するが、過剰な電流が流れると破壊される可能性があるため、電流制限が必要である。
一般的なLED回路では、電流制限に抵抗を使用する。この抵抗は、電源とLEDの間に接続する。電流制限抵抗は、電源の電圧とLEDの順方向電圧を考慮して選択する。
図「LED基本回路」で、順方向電流\(I_D =10\; mA\)で発光させる場合、抵抗値は、
$$R=\frac{E-V_D}{I_D} = \frac{5-1.8}{10 \times 10^{-3}} = 320 \Omega$$となる。

LED基本回路

LEDの順方向電圧

順方向電圧は、LEDの発光色、つまりLEDに使われている材料によって異なる。 赤色LED、橙色LED、黄色LED、緑色LEDは\(1.8\;V \sim2.2\;V\)程度、青色LEDや白色LEDは\(3.2 \;V\)前後である。これらの値は目安なので、設計の際は、選択したLEDのデータシートで確認して欲しい。