3. ダイオード回路
ダイオードの基本回路は、ダイオードの特性、電源電圧、抵抗値で構成される。
この回路の動作点は、負荷線とダイオードの特性曲線の交点によって決まる。負荷線とは、ダイオードに流れる電流と電圧の関係を表した直線で、ダイオードの特性曲線とは、ダイオードの電圧と電流の関係を表した曲線である。
ダイオードの特性は、電圧が一定値以下になると電流が流れない、電圧が一定値を超えると電流が流れるという非線形な特性を持っている。
ダイオード基本回路
ダイオードの電圧-電流特性は、
1)電圧-電流特性は非線形である、(曲線になっている)
2)順方向であっても、ある程度の電圧を印可しないとほとんど電流は流れない、
となっている。
図「ダイオードの基本回路」で、ダイオード\(D\)と抵抗\(R\)を直列に接続した回路に、電源\(E\)で電圧を印可して、ダイオードにかかる電圧\(V_D\)と回路に流れる電流\(I_D\)から、動作点\(Q\)を考える。
この回路にKVL(キルヒホッフの第2法則)を適用すると、$$E=V_D + V_R = V_D + RI_D$$よって、$$ I_D = -\frac{1}{R}V_D + \frac{E}{R}$$となる。
この式から、\(I_D=0 \; A\)のとき、\(V_D = E \;[V]\)となり、また、\(V_D=0 \; V\)のとき、\(I_D = \frac{E}{R} \; [A]\)となる。つまり、図「ダイオード回路の動作点」の赤線の直線上の値をとることになる。この赤線を負荷線という。一方、ダイオードの\(V_D - I_D\)特性は、青線の曲線である。従って、この双方(赤線と青線)を同時に成立させなければならないので、その交点がこのダイオード回路が動作するところ(\(Q\)点:動作点)となる。