この基礎制御工学では、いわゆる古典制御理論の範囲の説明を中心にして、ディジタル制御(離散時間系制御)やシステム制御(現代制御理論)に繋がる内容にしていく予定です。古典制御理論といっても現代でも形を発展させながら現場の実務で広く使用されています。1980年代に盛んに研究されたロバスト制御理論の基礎にもなっていますし、AIなどと組み合わされ高度な制御システムの基礎部分ともなっています。
複素関数論などの数学の応用問題としても興味を持てる分野となっているかと思いますし、工学の初学者には広範囲のエンジニアリングを俯瞰するのにも適した学術分野だと思います。
浅学菲才ゆえ、どこまで間違いなく、分かりやすく説明できるか心もとないですが、Webの利点を活かし、加筆修正を繰り返してより良い内容にしていきたいと思います。
古典制御理論の概要
古典制御理論についての解説論文です。
古くても役に立つ古典制御
基礎制御工学 (古典制御理論)目次
以下の項目で投稿しています。項目は、随時、追加します。 投稿された項目にはリンクが張られています。
1.制御とは
2.複素数の演算
3.制御で用いられる関数
4.ラプラス変換の定義
5.ラプラス変換の例
6.ラプラス変換の性質
6-1. 畳み込み積分のラプラス変換
7.逆ラプラス変換
8.動的システム
9.伝達関数
10.ブロック線図
11.インパルス応答
12.ステップ応答
13.一次遅れ要素の時間応答
14.二次遅れ要素の時間応答
15.むだ時間要素の時間応答
16.システムの安定性
17.安定判別
18.システムの周波数応答
19.ボード線図
20.ベクトル軌跡とナイキスト軌跡
21.システムの特性表現
22.フィードバックの構成
23.フィードバックの安定性
23-1. ナイキストの安定判別法
24.安定余裕
25.代表極(代表根)と応答特性
26.制御仕様
27.定常特性と内部モデル原理
28.補償器の設計
29.ゲイン補償器
参考文献
長谷川健介「制御理論入門」 昭晃堂 1971年
斉藤制海、徐粒「制御工学(第2版)」 森北出版 2015年
樋口龍雄「自動制御理論(新装版)」 森北出版 2019年