8-3. 熱伝導方程式
熱伝導方程式は、物体内の温度分布の時間変化を記述する偏微分方程式である。熱の伝わり方を理解し、予測するために不可欠なツールであり、工学、物理学、材料科学など、さまざまな分野で応用される。制御工学では、温度制御や熱管理が必 […]
8-2. エネルギーとハミルトニアン
ハミルトニアンは、「物理系のエネルギーを表し、運動を決定する最も基本的な関数」であり、解析力学から量子力学・統計力学に至るまで幅広く適用される概念である。 エネルギー エネルギーとは、物理系が持つ 運動の能力を表す量 で […]
8-1. ラグランジュ力学
ラグランジュ力学は、ニュートン力学をより一般化し、洗練された数学的表現で記述する手法 で、特に、複雑な系(剛体、電磁場、相対論、量子力学) に適用できる強力なフレームワークである。 ラグランジュ力学の基本 一般化座標 ニ […]
24. 固有値と固有ベクトル
行列の固有値と固有ベクトルは、線形代数での重要な概念であり、2次形式の標準形、機械学習、信号処理、物理学など幅広い分野で応用される。 固有値 行列 \(A\)に対して、式(1)の条件を満たすスカラー \(\lambda\ […]
6. 制御数学基礎Ⅳ
周波数領域での\(H_\infty\)ノルム 虚軸上で二乗可積分な複素ベクトル\(x(j \omega)\)全体に内積を$$\langle x,y \rangle = \frac{1}{2 \pi}\int_{-\inf […]
5. 制御数学基礎Ⅲ
※状態フードバックやオブザーバについては、システム制御の14. 15. 16. 17.を参照願います。 状態フィードバック、オブザーバと二重既約分解 制御対象は、式(1)で示すように厳密にプロパーとする。$$G(s) = […]
4. 制御数学基礎Ⅱ
内部安定の定義 図1のようにプロパーな制御対象\(G(s)\)とプロパーな制御器\(C(s)\)からなる閉ループ系の安定性を考える。ただし、\(\text{det}|I-CG| \neq 0\)と仮定する。このとき、\( […]
3. 制御数学基礎Ⅰ
伝達関数の表現と演算 状態方程式と出力方程式を式(1)とする。$$\dot{x} = Ax + Bu,\quad y=Cx + Du \;\;\; \cdots (1)$$このとき、システムの伝達関数は、式(2)の各種形 […]
2. \(H_\infty\)制御問題の定式化
\(H_\infty\)制御問題は、適当に定義された外乱\(w\)と制御量\(z\)の間の閉ループ伝達関数\(G_{zw}(s)\)に対して、$$\|G_{zw}\|_\infty \lt \gamma$$として、閉ルー […]
1. \(H_{\infty}\)制御の概要
フィードバック制御と目的 図1はフィードバック制御系の基本構成図である。予定する基準動作を目標値\(r\)、実際の動作結果を制御量\(z_0\)、両者の差を偏差\(e\)といい、制御器\(C\)はこの偏差\(e\)の情報 […]
23. テンソル(ベクトル解析)
テンソルは、多次元データを表す数学的な構造であり、スカラー、ベクトル、行列を含む一般化された概念である。簡単にまとめると、多次元配列を一般化した概念で、イメージとしては、スカラー、ベクトル、行列をさらに高次元にしたもので […]
22. ベクトルの微分積分(ベクトル解析)
ベクトルの微分と積分は、ベクトル解析や物理学、工学において重要な数学的ツールである。これらは、スカラー場やベクトル場における変化の解析や物理現象の記述に広く使われる。 ベクトルの微分 ベクトルの微分は、スカラー関数の微分 […]
21. 内積と外積(ベクトル解析)
内積と外積は、ベクトルに関する基本的な演算であり、それぞれ異なる性質や用途を持っている。それぞれの定義、計算方法、幾何学的意味、応用について考える。 内積 図1に示すように、三次元の空間にあるベクトルを空間ベクトルという […]
20. 演算子法(微分演算子)
微分演算子法は、微分方程式の解法や関数の性質を解析するための便利な手法である。この方法では、微分操作を数学的演算子として扱い、代数的な操作を通じて解を求める。微分演算を「変数を乗ずることの拡張概念」として捉えることで、計 […]
19. 偏微分方程式(微分方程式)
偏微分方程(Partial Differential Equation, PDE)は、複数の独立変数に依存する未知関数とその偏導関数を含む方程式である。これは、物理学、工学、生物学、経済学など、多くの分野で自然現象やシス […]
18. フーリエ級数(微分方程式)
スツルム・リューヴィルの境界値問題とフーリエ級数は、直交関数系による展開という点で密接に関連している。スツルム・リューヴィル型の微分方程式は式(1)の一般形で表される。$$\left(\frac{d}{dt}p(t) + […]
17. 境界値問題(微分方程式)
2階同次線形微分方程式の境界値問題を考える。初期値問題は、独立変数\(t\)のある1点における未知関数\(x(t)\)の値と導関数\(x'(t)\)の値を与えて、微分方程式の解を求める問題である。これに対して、境界値問題 […]
16. 特殊関数Ⅱ(微分方程式)
ルジャンドルの微分方程式 ルジャンドルの微分方程式は、球対称性や直交性を持つ関数を特徴付ける重要な微分方程式で、その解であるルジャンドル関数は、数学と物理学の多くの分野で用いられる。ルジャンドルの微分方程式は、二階の線形 […]
15. 特殊関数Ⅰ(微分方程式)
オイラーのガンマ関数やベータ関数は、パラメータの関数である。つまり積分表示で定義されるが、積分変数とは関係のない変数の関数である。このような関数で有名なものがリーマンのゼータ関数$$\zeta(s)= \sum_{n=1 […]
14. 2階線形微分方程式(微分方程式)
係数関数の基本解系による表示 式(1)の2階同次線形微分方程式の基本解系を\(\{x_1,\; x_2\}\)とする。$$x'' + p_1(t)x' + p_2(t) x = 0 \;\;\; \cdots (1)$$ […]